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2005.05.31

『がんばっていきまっしょい』ロケ情報その5

2005年5月30日付の愛媛新聞朝刊の芸能欄に、『がんばっていきまっしょい』のロケについての記事が載っていました。残念ながら『愛媛新聞ONLINE』の方には出ていないようです。

同記事によると、「9月下旬まで県内ロケが続く予定」とのことです。「番組は7月5日火曜日午後10時スタートで、全11話を予定。」ということですから、かなりギリギリまでロケが続くということになりますね。

「21日は、松山市内の学校2ヵ所で朝6時半から夕方までびっしり撮影。」とのことです。当ブログにまゆんこさんからお寄せいただいた情報によると、学校2ヵ所とは、松山東高の他に、松山北高とのことです。記事にはカラー写真も2枚掲載されており、1枚は内博貴さんと岩佐真悠子さんの写真ですが、場所は松山北高のような気がします。

ちなみに、岩佐さんは東高の冬の制服を着ているようですが、確かにスカート丈は短いです。もう1枚の写真には鈴木杏ちゃんですが、制服の紺のベストを着て、胸元にストライプのリボンを結んでいます。新聞の購読者以外の方にお見せできないのが残念ですが。

「エキストラには高校生を中心に地元の若者たちを多く起用。」「地元エキストラは5月中だけでも延べ約1400人に上るという。」とのことです。その半分の700人は入学式、後は先日のボート大会などにもかなりのエキストラが動員されていたようです。

松山東高のサイト では、「最近の行事」のコーナーで、『ドラマ「がんばっていきましょい」撮影エキストラ参加』と題して、5月22日に行われた入学式のシーンの撮影の様子が紹介されています。

そういえば、2005年5月27日付の愛媛新聞朝刊の記事に『今治市大三島町の台海岸に艇庫を造り、』とあったんですが、そこは28日土曜日に大規模な山火事が起こった場所の近くですね。海岸の方はあまり影響はないのかもしれません。そこでの撮影もまだ続くのでしょうか。ご存じの方、情報をお待ちしています。

それにしても、最近自分のブログが重い。特に夜23時頃はひどい。オカダの師匠の師匠筋の小田嶋先生もブログ でお怒りの御様子(そういえば、『人はなぜ学歴にこだわるのか』まだ読んでませんでした)。『ココログ』の回線が細いのだろうか。今日緊急メンテナンスを行ったようだが、あまり効果はなかったみたいだ。ここを見に来てくれるみなさんのためにも、早く軽くなるといいんだけど。

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2005.05.30

『がんばっていきまっしょい』ロケ情報その4

当ブログにお寄せいただいた情報によると、5月28日と29日に愛媛県今治市の玉川湖でロケが行われたようです。shinoさん、ぶーさん、あきりんさん、どうもありがとうございました。

その28日の模様を、エキストラとして参加されたemyさんがブログ でレポートされています。是非ご覧下さい。こんな記事が読めるのも、ブログが流行っているおかげですね。

また、asahi.comのマイタウンの愛媛(こちらもリンクを貼るには事前の許可が必要とのことなので貼ってません、あしからず)の5月27日の記事によると、主演の鈴木杏ちゃんが愛媛県庁を訪問して、知事と懇談したとの記事と写真が載っています。スケジュールの都合か、杏ちゃんは松山市役所へは行かなかったんですね。

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2005.05.27

『がんばっていきまっしょい』ロケ情報その3

『愛媛新聞ONLINE』(リンクを貼るには事前の許可が必要とのことなので貼ってません、あしからず)の5月26日の記事によると、『テレビドラマ「がんばっていきまっしょい」の制作関係者が26日、松山市役所を訪問。中村時広市長と歓談し、順調にすすむロケの状況などを説明した。』とのことです。

同記事によると、入学式のロケには約700人のエキストラが集まったそうで、目標の800人には及ばないものの、1、2年生のほぼ8割が参加したということになり、かなりの人数が集まったんですね。

当ブログにお寄せいただいた情報をまとめると、校長先生役は藤村俊二さん、ジャニーズの石垣くんもロケに参加していて、数学教師役の小日向文世さんは参加していなかったとのことです。その他、映画で校長役だった大杉漣さんはTVではお父さん役だということ。遊風さん、まゆんこさん、ちゅんさん、情報どうもありがとうございましたm(__)m。

さらに、同記事では省略されていますが、2005年5月27日付の愛媛新聞朝刊には、関西テレビの重松圭一制作部プロデューサーが、『今治市大三島町の台海岸に艇庫を造り、島々と夕日をバックに、女の子五人がボートをこぎ出す美しい映像が撮れた』と話したことが載っています。

映画では、愛媛県今治市大西町の鴨池海岸で撮影されたそうですが、海でボートを漕ぐシーンは本当に綺麗でした。TVではどんな映像を見せてくれるか、楽しみです。

台海岸 今治地方フィルムコミッションのサイトより
鴨池海岸 の綺麗な夕日が見えるamanさんのブログ「renaport 田中麗奈的ブラス思考」
松山東高 のサイト

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2005.05.25

『ノルウェイの森』その2

第6回 モトクラシ大調査 が実施された。

第1問は 『ノルウェイの森』に登場する、「直子」と「緑」、彼女にするならどっち?

直子  319
緑  664

アンケートでは1対2の割合で緑の方が多い。オカダも緑に1票。緑は散々苦労してきたからこその強さを持っていて、人に対しても優しい。しかし、女性心理を的確に見抜けないと振り回されそうではある。

一方の直子というと、抱きしめたら折れてしまいそうなもろさ、儚さ故の魅力があるとは思うけど。

第2問 『村上朝日堂』で村上春樹さんは猫には「あたりとスカがある」と書いています。猫または犬を飼っている方、お答えください。あなたの猫/犬は「あたり」ですか、「スカ」ですか?

[猫派]あたり  352
[猫派]スカ  86
[犬派]あたり  404
[犬派]スカ  80

犬派の方が若干多い。ちなみに、25日午後7時の時点でアンケートはまだ終了していないところをみると、だんだん人気が落ちてきたようだ。トラックバックの数も減っているし。

オカダは犬派。といっても今は飼っていないのだが、小学生の頃、野良犬を拾ってきて飼ったことがある。白い子犬で、くーんくーんと鳴いて駆け寄ってくる姿は本当にかわいかった。でも面倒を見切れないからと、親が勝手に人にあげてしまったのだ。あのときは哀しかったなあ。

『ノルウェイの森』その1 はコチラ
http://okada.txt-nifty.com/blog/2005/04/post_ea80.html

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2005.05.24

人はなぜ働くのか?

内田先生がブログの資本主義の黄昏 というエントリーで、仕事について書かれている。

「オーバーアチーブ」という言葉を以前どこかで聞いたことがあると思ったら、内田先生の畏友である平川克美さんの『反戦略的ビジネスのすすめ』洋泉社 に出ていたのを思い出した。

平川氏は言う。

社員もまた自分がオーバーアチーブしたいという根源的な欲求を持っている。オーバーアチーブとは、「その仕事をしますと約束した以上の仕事をすること」。ではこの根源的な欲求はどのようなもので、どこから生まれてくるのか。

人は、お金や地位、達成感や充実感のために仕事をするのではない。仕事とは根源的、本質的に人を惹きつけるものである。

ではなぜ仕事が面白いかと言うと、その面白さは「ビジネスが提供する人間関係の面白さに起因する」のである。

そういえば内田先生も、『疲れすぎて眠れぬ夜のために』角川書店 の中で、「仕事の目的は結果として価値あるものを作り出すことではないのです。」、「人間が仕事に求めているのは、突き詰めて言えば「コミュニケーション」です。」と語っておられる。

さらに、「やったことに対して、ポジティブなリアクションがあると、どんな労働も愉しくなります。」「応答が返ってくるなら、人間は何でもやります。」と。

最初読んだときには、お二人のお考えはいまひとつ理解できなかったが、日々先生のお書きになったものを読み続けることで、少しずつ理解できつつあるように思う。やはり先生のお考えはとても深い。いきなりブログのエントリー単体を読んでも、理解するのは難しいのかもしれない。

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2005.05.19

『がんばっていきまっしょい』ロケ情報その2

現役の松山東高生の遊風さんから前のエントリー にコメント頂いたので、せっかくだから別エントリーを立ててお知らせします。

それによると、この間の日曜日に松山北高校で撮影があったそうです。また、今度の日曜日に東高で始業式シーンの撮影をするそうです。東高生も400人くらいがエキストラ出演するとのことです。

映画版では、校長役は大杉漣さんでしたが、今日の出来事 part2 & STRIKE ZONE というブログによると、TV版でも同じだそうです。生徒400人というと、ほぼ1学年分ですね。また迫力のある「がんばっていきまっしょい」を聞かせてもらいたいものです。

映画の撮影のときは、夏なのに冬服でしかも体育館の中での撮影で暑くて大変だったと、以前インターネットのどこかで見た記憶があります。今回も、かなり暑い撮影になりそうですね。エキストラの生徒のみんなも、がんばっていきまっしょい!

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『14歳の子を持つ親たちへ』

今日のエントリーは、内田樹先生と精神科医・名越康文さんとの対談を本にまとめた『14歳の子を持つ親たちへ』 新潮新書について。この本は、『幸福な食卓』 のエントリーでもちらっと触れたが、やはりきちんと書いておく。

名越康文さんは、内田先生がこの本のまえがきでもお書きになっているとおり、「はじめて会った人の本性を5秒で見切る」という炯眼の精神科医だそうだ。

オカダは内田先生のブログで初めてお名前を知り、出演されていた「グータン ~自分探しバラエティ~」というTV番組を2、3度見たことがある。名越さんがゲスト出演者を精神分析する様子は、とても興味深いものだった。

で、この『14歳の子を持つ親たちへ』というタイトルを内田先生が選んだのは、まえがきによると、名越さんが思春期の子どもたちを対象とするクリニックを開いていて、豊富な臨床事例を知っていることに加えて、内田先生もまた「子供が日本社会の最弱の環であり、社会はそこから綻びてくる」という暗鬱な予見を有しているからだそうだ。

そして、なぜ14歳の子なのかと言うと、内田先生御自身の経験から言って、14歳は自分の身体に違和感を持つ年頃だからだそうだ。

それはオカダにも経験があるからよくわかるが、一方の女の子も 伊藤 比呂美『伊藤ふきげん製作所』 新潮文庫 によると、同じらしい。

そして、お2人がこの本で勧奨しているのは、「子どもが何を考えているのかわからなくて当たり前」「どう対処していいかわからなくて当たり前」という仕方で、「肚(はら)を括る」ことだ。といっても「子どもなんて好きにさせておけばいい」という放任主義とは違うという。

ではどうすればいいか、「この本を読めばその手がかりが得られる」と内田先生は控えめに語っておられるが、非常に参考になることが書かれているのは間違いない。

そして、先生の他の本と同じように、様々な卓越した知見、煌めくようなアフォリズムの数々に触れることもできる。

例えば、ディベートは最悪の教育法で、コミュニケ-ションとは、何を言っているのかはっきりわからないことを受信する能力のこと(p53)、など。

14歳の子を持つ親たちはもちろん、そうでない方、当の14歳の子どもたちにも是非読んでもらいたい1冊だ。

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2005.05.17

論理という道具

内田先生が、空文の効用 で憲法について非常に論理的かつクールに語っておられる。先生の素晴らしさの1つは、極めてビジネスマインデッドであるという点だ。

このエントリーでは、「憲法9条」という「空文」があった場合となかった場合について極めて論理的に語っておられて、とても説得力があると感じた。

このエントリーに、truely_falseという方が「未曾有の経済成長を享受して、世界有数の経済大国になった」のは9条があったから”とも仰られますが、今の中国には9条があるのでしょうか。」とコメントされている。しかし、9条があったから経済大国になった、という命題が正しいとしても、では9条がなければ経済大国になれないかというと、そうではないだろう。

また、同エントリーにトラックバックされているbewaadさんの憲法第9条は空文か? というエントリーでは、戦後のアメリカがよりモンロー主義的であった場合と、アメリカがそもそも日本占領すらしなかった場合について考察されているが、第9条に意義があったかどうか検証するに際して、9条の存在不存在以外の条件を変えて検討するのは、思考の拡散をもたらすという点でどうかと思う。

極東ブログ のfinalventさんが、「finalventの日記」の方のブログ で、「論理というのはツールだというだけのことではないか。そしてツールというのは道具であり、道具というのは正しく使えば結果が出ると。」と書かれている。まさしくそのとおりであり、逆に言えば、正しく使わなければ結果は出ないということである。

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2005.05.12

『がんばっていきまっしょい』ドラマのロケ

前のエントリー でお伝えした『がんばっていきまっしょい』のTVドラマですが、今日僕の友人が、愛媛県松山市の伊予鉄道の古町駅でドラマのロケが行われているのを偶然見たそうです。主役の鈴木杏ちゃんもいて、ごくフツーの女の子だったそうです。

写真を撮ろうとしたら、スタッフに止められたとか。ま、当然でしょうね。

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2005.05.11

ショック! 羊男が…

第4回 モトクラシ大調査 が行われた。

第1問は、羊男とカーネル・サンダーズ、どちらが好きですか?

結果は、ほぼ2対1でカーネル・サンダーズの圧勝。ナットクできない。村上春樹ファンなら、当然羊男だろう。『ふしぎな図書館』も2月に出たばかりだし。

ということは、Piccoliさんがブログ に書かれているように、『ファンじゃない人がポイント目当てで答えているから』なのだろうか。それとも、『海辺のカフカ』だけ読んでいる人が多く投票したのだろうか。とても意外な結果で驚いた。

第2問は、うさぎ亭のコロッケ定食と、丸亀の中村うどん、お昼ご飯にどちらか選べといわれたら?

一瞬迷ったが、中村うどん。金さるさんがブログで書かれているように、うさぎ亭のコロッケ定食も非常に魅力的なんだが。いつか日か両方食べてみたいなあ。コロッケの方は難しそうだが。

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『がんばっていきまっしょい』がTVドラマに

『がんばっていきまっしょい』のTVドラマ がフジテレビ系列で7月5日(火曜後10・00)からスタートするそうだ。単行本を買い、滅多に映画館には行かないのに映画も封切りの初回に見に行き、DVDも買ったファンとしては、ものすごくうれしい。

映画ではなっちゃんこと田中麗奈が主役で、原作のイメージとは異なるキュートな篠村悦子を演じていて、とても良かった。TV版では、主演は鈴木杏だそうで、どんな風に演じるのか今から楽しみだ。

相手役はNEWSの錦戸亮だそうで、NHKの朝ドラ「てるてる家族」に出ていて、けっこう演技がうまくて存在感もあったので、はまり役になるかも。

関連サイト
原作者・敷村良子さんのHP 敷村良子のホームページ

[5月12日追記]
ブタネコさんのブタネコのトラウマというブログに書かれていたが、原作本の方は既に絶版になっていて、ドラマ化をきっかけに、6月10日に幻冬舎から文庫本として発売されるとのこと。これも買うことにしよう。

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2005.05.10

誤読について考える

秀さんという方が、数学屋のメガネ というブログを書かれていて、度々内田先生のブログにもトラックバックされている。一つのことを突き詰めて考え抜こうとされていて、その姿勢が非常に好感が持てるので、毎回読ませてもらっている。

その秀さんが 読みとりの違い(誤読)について考える 1 というエントリーで、「誤読」について書かれている。

それについて興味があったので、オカダも少し考えてみた。

「誤読」というからには「正しく読む」ということがあるわけだが、手持ちの『大辞林』にはやはり「正読」という言葉は出ていなかった。

そもそも「読む」とはどういうことなのだろうか。『大辞林』には、一ー2として、「文字・文章などの表す意味を理解する」とある。

さらに、妹尾堅一郎『「読む」技術』ダイヤモンド社 によれば、「読み方」には「解読」と「解釈」の2種類あるという。

「解読」とは、データを読むにあたって、そのデータが作られた際に用いられたコードを探して、そのコードに従ってデータを読むこと。

「解釈」とは、あるデータを読むにあたり、自らの解釈基準自体を作り出し、それに沿ってデータを意味づけしていくこと。

この定義に基づいて言うと、秀さんが問題にしているのは「解釈」についてということだろう。秀さんは、内田先生の「2005年03月21日 希望格差社会」 というエントリーについて、自分とaraikenという人の読みとり方が大きく異なっていることについて考察していて、その理由を、「内田さんに対する信頼感の違いから来るものだろう。」としている。

妹尾さんによれば、読み方にも、「好意的に読む」方法と、「批判的に読む」方法とがあるとのこと。秀さんの読み方は、まさに「好意的に読む」方なのだろう。

「好意的に読む」には、「自分独自の考えを創り出すことができなくなってしまう」という欠点があり、一方の「批判的に読む」には、「揚げ足取りに終始して批判したつもりになり、肝心の著者のメッセージのポイントを逃してしまう」という欠点があるということだ。

オカダは、妹尾堅一郎さんの定義のとおり、「解釈」というのは、あくまでも主観的な行為だと考える。だから、8000人が読めば8000通りの解釈があるということだ。従って、唯一の絶対的に正しい「読み方」など存在しない。

しかし、内田先生がどこかで書かれていたと思うが、良い「読み方」と、良くない「読み方」とはある。良い読み方とは、それによってより豊かなものを得られるような読み方のことだ。そのことに気を配りながらテクストを読んでいきたいと思う。

ということで、秀さんの「読みとりの違い(誤読)について考える 2」に期待しよう。

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2005.05.02

『幸福な食卓』

瀬尾まいこ『幸福な食卓』 講談社を読む。

最近、村上春樹を唯一の例外として、小説を読むことがほとんどなくなった。なぜだろうと考えてみると、リアルの生活への対応に追われているからだと言うことに気づく。

プロフィールに書いてあるとおり、オカダの趣味は読書である。つまり、本を読むこと自体が好きなのであって、勉強のためとかいうような、何かのために本を読むのではないのだ。言ってみれば「活字中毒者」である。

そんなオカダが、リアルの生活への対応に追われて本を読むということは、端的に言うとリアルの生活がうまくいってないということである。そこでオカダがすがったのが、内田先生の著作だった。

そのような折り、新聞の新刊紹介の記事が目に留まった。『「父さんは今日で父さんをやめようと思う」。・・・父さんの衝撃的な一言で始まる小説』とあった。父さんをやめる?。さっそく購入して読んでみた。

すると、想像以上にいい小説だった。ラストのシーンでは、思わず目頭が熱くなってしまった。内田先生の『冬ソナ』評 のように拭いたティッシュが五万枚、とまではいかないが、ティッシュ2,3枚は消費してしまった。

主人公の佐和子は中学生。それに、父さんをやめた父さん、家出中なのに料理を持ち寄りにくる母さん、元天才児の兄・直ちゃん、そして佐和子のボーイフレンド、兄のガールフレンドなど、登場人物はみんな、ちょっと変わっているけど心が暖かくてユーモアがあって、いい人ばかり。作者独特の、非常に魅力的なキャラクター設定だった。

ストーリーも、タイトルとは逆に決して“幸福”とはいえないものだけど、淡々とユーモラスに描いてあって、将来に希望が持てるような内容になっていた。

内田先生は、精神科医の名越康文さんと対談した本『14歳の子を持つ親たちへ』 新潮新書 の中で、家族での対話の基本というのは、「お腹減ってる? ご飯あるよ」とか、「お風呂入る? 沸いてるよ」とか、「眠い? お布団干しておいたよ」とか、そういう生理的な快の提供と不快の除去にある」と語っている。この小説に出てくる家族は、まさにそういう対話が成り立っている家族だと思う。

さらに内田先生は、家庭では「節度」を守ることと相手の感覚を「察すること」が重要だと述べているが、この家族はまさにそのことを実践しようと努力していると感じた。

「家族」というものについて、いろいろと考えさせられる小説だった。

本好き、図書館好きのオカダとしては、同じ著者の『図書館の神様』という小説も気になるので、読んでみようと思う。

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