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2005.07.06

TVドラマ『がんばっていきまっしょい』第一艇

待ちに待ったTVドラマ『がんばっていきまっしょい』の第1回が放映された。ナイター中継延長のため、30分遅れの10時40分スタート。

原作の小説及び映画版に特別な思い入れのある者としては、多少不安な気持ちもあり、原作者の敷村良子さんが「原作の文庫化と引き換えに、悪魔に魂を売った」などということにならなければいいなと思っていたのだが、初回を見た限りでは、それなりに満足できる仕上がりになっていたと思う。

制作者としては、「ウォーターボーイズ」や「スウィングガールズ」の女子ボート部版を作りたかったのだろう。一口に言えば学園青春ドラマということだ。そして、学園青春ドラマ(に限らないのだが)が視聴者に受け入れられるかどうかは、視聴者が主人公たちにどれだけ感情移入できるかにかかっていると思う。

このドラマの肝(キモ)になるのは、主人公悦子の、「どうしてもボートをやりたい」という気持ちだろう。その気持ちを、視聴者が共有できるがどうかが、このドラマの成否の大きな鍵となると思う。

悦子(鈴木杏)は半日家出をして、たまたま海でボートを見たことで、そういう気持ちになったのだが、ドラマではそのことを回想しながら友人に話すという形で表現していた。それを胸が「フルフル」した、と表現していたのだが、どうもドラマではその表現方法がもう一つで、こちらの胸には迫ってこなかった。映画ではもう少しスムーズに映像で表現していて、それと比較すると少し惜しいと思った。

しかし終わり近くで悦子が1年1組の教室に入って、「濃い高校生活を送りたい」「友だちと深いつきあいをしたい」と声を張り上げるシーンは、なかなか感動的だった。それに続いてのボートハウスでリー(相武紗季)たち3人が加わるシーンも、見ていて気持ちが盛り上がった。

ドラマの始まりと最後にコーチ役の大野仁美(石田ゆり子)を登場させて語らせる手法は、なかなか効果的だと思った。

原作・映画にない設定といえば、リーとダッコ(岩佐真悠子)の確執だろう。ダッコのキャラ設定はかなり強烈で、これからのストーリーに彩りを添えることになるのだろう。今後の展開が楽しみだ。

もう1点、原作・映画にないシーンとして目についたのは、リーが悦子に、「目立たないようにしよう」とレクチャーする場面。リーは女子生徒たちをABCランクに分けて、Bランクの子たちとつき合うようにしよう、というのだが、今どきの女子生徒はそんなふうに自分の相対的な「位置」を見極めて行動するものなのだろうか。そういえば、綿矢りさの『蹴りたい背中』にも似たような話は出てきたが。

そんなこんなで、第一艇に対するオカダの評価は☆☆☆☆。次回が待ち遠しい。

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Comments

原作寄りの雰囲気ですね。リーとダッコの設定が映画と随分違う・・・。

がらっぱちの悦子というか、猪突猛進型は小説通りと思います。

おっしゃるとおり、最後の勧誘場面はなかなかのものでした。これからの展開に期待が高まります。

映画ほど大画面向きではありませんが、海の場面などプロジェクターで見てみたいです。

Posted by: Shino | 2005.07.06 at 10:36 PM

オカダさんのブログで興味を引かれて『がんばっていきまっしょい』を観てみました。
柚木が自分から進んで観るタイプのドラマではないので(今クールの連ドラは他に観てないや……)すごく新鮮です。
爽やか青春もの、といった感じがしますね。
ボートを漕ぐシーンが映像的にとても美しくて、なんだか心が和みます。
母のサスペンスによる妨害を受けなければ、次回も楽しく観るつもりです。

Posted by: 柚木 | 2005.07.06 at 11:20 PM

私の中では、映画版の田中ヤバ姉の印象が強烈です。

九州っ娘だからでしょうかけっこう自然な愛媛っ娘という感じを受けました。
一方鈴木杏さんですが、先入観からかなんだか都会的な雰囲気を感じます、周りのメンバについても同じことが言えますが。

それと、第一話では友近さんの台詞が少なかったですが、そのうち松山弁でまくしたてて頂きたいものです^^;

ともあれ、第二話以降も非常に愉しみです。

(あのペースで展開してゆけば1クール持たない?のでは…
もしかして原作にあって、映画版にはなかった『その後』も少し映像化されるのかな?)

Posted by: FKU | 2005.07.07 at 02:09 AM

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Posted by: みんなのプロフィール | 2005.07.07 at 04:52 AM

ドラマ始まりましたね!東高と北高が互い違いに出てきて少しややこしかったですが、愛媛をとても素敵に映像化してくれていて嬉しかったです。方言は割と昔の感じで今ではあまり使われていないものもありましたが、愛媛のゆったりとした雰囲気が現れていたのではと思います。友近さんは完璧ですね!!すごく懐かしくて、何度も見てしまいました。

ドラマでは映画版にはなかったイージーオールも出てくるそうですね。爽やかで元気いっぱいの高校生を表現してもらいたいものです。

Posted by: まゆんこ | 2005.07.07 at 03:39 PM

Shinoさんへ

確かに、悦子の性格は原作寄りですね、原作の「屈折」はないですが。海のシーン、どういう映像になるか楽しみですね。

柚木さんへ

ウチがきっかけで見てくださって、うれしいです。オカダも最近はほとんどドラマは見ませんが、これだけは欠かさず見るつもりです。御母様も気に入って下さるといいのですが。

FKUさんへ

鈴木杏さんは、確かに都会的、現代的な感じはしますね。演技力のある人だから、だんだんなじんでくるのでは。友近さんはやっぱりいい味出してますね。思いっきり笑わせてもらいたいものです。あと、まゆんこさんも書かれてますが、原作本に入っていた『イージーオール』の部分もドラマ化されるそうで、悦子が卒業するまでの話になるようです。

まゆんこさんへ

学校の正門が映ったとき、思いっきり北高だったのにはちょっとがっかりしましたが、日程の都合か両方で撮影してたそうですから、仕方ないですね。方言については、地域、人によっても違うから難しい面も多いかと思いますが、雰囲気はよく出てましたね。ドラマを見て、思わず高校生活を懐かしく思い出しました。この夏は楽しめそうです。

Posted by: オカダ | 2005.07.07 at 07:52 PM

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