TVドラマ『がんばっていきまっしょい』最終艇
いよいよ最終回。悦ネエも琵琶湖へ到着。
前回、腰を痛めて退部してしまった悦ネエに、オカダは正直失望した。悦ネエは、ただの普通のキャプテンではない。自分で、メンバーを集めて女子ボート部を作ったのだ。それなのに、自分が漕げなくなったからといってあっさり退部してしまうなんて身勝手ではないかと感じた。
しかし今回、ブーから言われて、「出来ないこと数えて嘆くより、出来ること見つけて、わくわくしたい。ほやから、来る途中、私に出来ることは何か考えました。考えて、考えて、6人目のクルーになろうと思いました」と、悦ネエは仁美コーチに語った。ホントに成長したんだなあと納得した。
思えば第3艇で、大野コーチから特別練習を与えられて、しんどくてついサボってしまったところなど、気持ちだけが先走ってしまうようなところがある悦ネエだったが、「今一生懸命やらんことのいいわけ、探してただけやったって。自分を、ものすごく情けなく思ったんよ。今、一生懸命やらな。今頑張らな。言い訳したら、いかんのよ」と他のクルーを励ますことができるまでになったのだ。
そして、いよいよ準決勝のレース。必死で湖岸を走りながら応援する悦ネエ。その応援を受けて全力で漕ぐクルーたち。結果は、決勝に進めなかったが、見ている側としては、最後までよくがんばったと拍手してあげたい気持だった。
またレース後、悦ネエたちがコーチや家族たちに、今までの指導と応援に対して御礼を述べる場面もよかった。きちんと感謝の気持を表すことはとても大事なことだと思う。実際には、ちょっと気恥ずかしかったりしてなかなかできないものだが。
一方の男子も、同じく準決勝で敗退。前夜中田三郎と衝突したりしたものの、ミスした後輩の労をねぎらうなど、ブーもキャプテンとして成長を遂げていた。
その後悦ネエは、卒業後、写真の専門学校に入って、カメラマンを目指すことに決めた。そしてとうとう卒業式。式の後、悦ネエたちは艇庫へ。最後にボートを漕ぐクルー。お互いに「ありがとう」と言い合うシーンでは、熱いものがこみ上がってくるのをどうしようもなかった。
「高校生活=ボート、すなわち○」という青春方程式を唱える悦ネエ。オカダの高校生活には、ボートに当てはまるものは残念ながらなかった。でもそれなりに思い出の残る時間だった。
最後になってブーは悦ネエに告白。かっこよかった。悦ネエは戸惑うばかりだったけど。
そしていよいよラストシーン。東京へ向けて、船で旅立つ悦ネエ。内緒で見送りに来ていたお父さん。さらに、クルーたちも見送りに来ていた。
「悦ネエ!」桟橋を4人が駆けてくる。
「みんな!」
「悦ネエ、がんばっていきまっしょい!」
「みんなも、がんばっていきまっしょい!」
「がんばっていきまっしょい!」
「がんばっていきまっしょい!」
4人はいつまでも手を大きく振り続けた。
悦ネエも、船の上から両手を大きく振り続けた。そして遂にエンディング。
最終回、きっちりまとめてくれていて、十分に満足できるものだった。。ということでオカダの評価は☆☆☆☆☆。ま、最後ですから。この3ヶ月、悦ネエたちの高校生活を擬似体験することができて、楽しかった。また、このドラマを通じてネット上でいろいろな人たちと交流ができたこともいい経験になった。
また、以前のエントリーでロケ現場を見たことを書いたが、撮影されていたのは、ラストの悦ネエが船で旅立つシーン。オカダは、まさにドラマでお父さんが立っていた場所(残念ながら大杉さんを見ることはできなかったけど)に立って、「悦ネエ!」と叫びながら駆けていく4人の後ろ姿を、そして、船上で手を振る悦ネエを見ていたのだ。みんな、接近しつつある台風の強風と雨にも負けず、海と空に響き渡るような力強い声を出していた。そんな最後の「がんばっていきまっしょい」を、生で聞くことができて、本当に幸運だった。なんだかオカダも励まされたような気がした。
なお、このエントリー中、悦ネエのセリフについては、チーズさんのどらま・のーとを参考にさせて頂きました。チーズさん、ありがとうございました。
最後に、このドラマの原作者である敷村良子さんに感謝の気持を表します。敷村さんが原作となる小説を書いてくれたおかげで、こうして映画に続いてTVドラマを見ることができたのだから。
敷村さんの『明日は明日のカキクケコ』マガジンハウス を読むと、卒業後の悦ネエの様子を垣間見ることができる。こちらはカメラマンでなくコピーライター志望という設定になっている。


Comments
こんにちは
最終艇、決してハッピーエンドじゃないかもしれませんが悦子らしいイイ最終回だと思います。
目撃したロケはラストシーンでしたか、生「がんばっていきまっしょい」は羨ましいです。
『明日は明日のカキクケコ』、チャンスがあったら読んでみようかと思います。
いろいろありがとうございました。
Posted by: kuma6663 | 2005.09.18 at 12:20 PM
kuma6663さん、どうも。
ホント、余韻の残るいい最終回でしたね。
ロケは、悪天候の中、朝から夕方までかけて撮影したようですが、実際にOAされたのはごく短い時間でした。さきちゃんも何度も走って、叫んでました。改めて撮影の大変さを知りました。
一緒にこのドラマを楽しむことができて、よかったです。こちらこそありがとうございました。
Posted by: オカダ | 2005.09.18 at 10:38 PM
18日午後、天候が良いので大三島へ出かけました。取り壊しとも移転とも決定稿のない艇庫を見るためです。自宅から大三島までバイクで丁度2時間でした。湿度の高い残暑の海岸に艇庫は在りました。5,6組のロケ地めぐりのグループが居ました。映画版ではこんなことはありませんでした。
さて、ドラマ版。不安と期待の中で見ましたが、期待以上の出来だったと思います。毎回起承転結しなければならないドラマの性格上、映画版の一貫性から見るとひどくアップダウンが激しくなりましたが、小説の雰囲気はドラマ版に横溢しているとも言え、全くべつものとして見ると、十分満足することが出来ました。
映画版ではある意味理想的に描かれた父親が、ドラマ版では生きることに苦悩する父親として描かれていたのは意外というか収穫と言うか・・・。彼の心情の移り変わりに私は翻弄されてしまいました。あれが平均的な父親像ではないかと思ったりします。原作では見送る父親は泣いているようですが、ドラマの大杉父はなんとも言えない表情を見せ、泣く感情に到達し得ない不憫な彼のもどかしさが逆に私をぶん殴ってくれました。
「船を降りたら彼女の島」につづく印象的シーンでした。
文庫版では原作から削除されていたものが、ドラマ版に残っていたのは、なかなか興味深いです。
最終回では台風も演出に一役買って出たのは
ドラマの神様の粋な計らいなんでしょう。
大三島では艇庫の写真を撮ったあと、憩いの家に寄ってから西に傾いた西日を追って来島海峡大橋を走りました。鴨池海岸に着くと、丁度夕陽が沈む所でした。
Posted by: Shino | 2005.09.19 at 11:22 PM
【補足】
泣く感情に到達し得ない不憫な彼のもどかしさ
これは、大杉漣さんが演技しようとしても泣く演技が出来ないということではありません。幸雄自身の心情のことですからお間違えの無きよう。
Posted by: Shino | 2005.09.20 at 12:50 PM
Shinoさん、こんばんは。
18日はいい天気で、ロケ地巡りにはいい日和でしたね。オカダも艇庫があるうちに見に行きたいと思っていますが、いつになるやら。「憩いの家」は「船を降りたら…」の舞台になった家でしたね。
ドラマは、同じ素材を扱いながら映画、原作とは違う世界を見せてくれて、満足できる内容だったと思います。
確かにドラマでは、お父さんの出番が多かったですね。お母さんとの馴れ初めも明らかにされたり。大杉さんを配した成果はあったと思います。最後の見送るシーンもよかったですね。生お父さんも見たかった、と思うのは欲張り過ぎですね。
おっしゃるとおり台風のおかげで、まだ寒い3月の瀬戸内の海を再現できたと言えますね。
Posted by: オカダ | 2005.09.20 at 07:44 PM
こんばんは。先ほど敷村さんのサイトを見ましたら、ドラマの感想その他がアップされていました。文庫で削られたのは「それがお前のイージーオールか?」のところかと思って居ましたら、ブーの告白も削ったのだと。文庫はもちろん購入しましたが、そこまではまさかまさか・・・・!
http://homepage3.nifty.com/yoshikoshikimura/adaptationtotv.html
単行本は初版を持っていますが、先日、第2刷、「映画化決定!」の帯び付きを入手しました。2刷の日付は1996年8月で、帯には田中麗奈さんのはしゃぐ写真。まだまだマイナーな時代だったのだ。
Posted by: Shino | 2005.09.20 at 11:37 PM
Shinoさんへ
慌てて敷村さんのサイトを見ました。単行本にはブーの告白のシーンがあったんですね。全く忘れていました。「わざとらしい」から削ったということですが、オカダとしてはやはり、ない方が「届かぬ想い」のようなものが残ってよいと思います。ちょっと微妙なところですが。
麗奈さんは、ホントに伸びましたね。映画とCMに絞ったのがよかったのでしょう。単行本、「映画化決定!」の帯付きとはうらやましいです。
Posted by: オカダ | 2005.09.21 at 06:58 PM