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2006.07.13

『終末のフール』

伊坂幸太郎 『終末のフール』 集英社 を読んだ。

友人のらぴすさんが伊坂さんを褒めていたのだけど、1冊も読んだことがなくて、読みたいと思ってたたら、運良く図書館の新刊コーナーに置いてあってラッキーだった。

借りた当初は「週末のプール」かと思ってたら、全然違っていて、終末、即ちこの世の終わり、3年後に小惑星が衝突して地球が滅亡することになっている設定での、8つの短編からなっていて、登場人物はそれぞれ異なるけど、舞台は仙台市郊外の団地近辺という点も共通している。

残り3年を、誰と、どういうふうに過ごすか、それぞれの主人公たちはいろいろ悩みながら答を模索していく、その姿に、生きることの本質を垣間見た気がした。

特に印象に残ったのは、2番目の「太陽のシール」。ずっと子どもが欲しくてもできなかった夫婦に妊娠の知らせが届くのだけど、もし生まれてもその子は3年足らずしか生きられないわけで、この夫婦、特に優柔不断で何事も決められない夫は、散々悩むことに。これは実際、難問だと思う。オカダだったらどうするだろう。

全編を通じて、絶望的な状況にあっても希望を失わずに戸惑いながらもなんとか生き抜こうとする主人公の姿に共感を覚えた。

この舞台設定は、映画などでもお馴染みだけど、それをしっかりまとめたところに、作者の想像力の豊かさ、構成力の凄さを感じた。ドラマ化すると面白いかも。

オカダも、もし余命あと半年、と宣告されたらどうしよう、などと仕事の合間に想像することがあるけど、もしそうなっても慌てないように、ふだんから悔いのない人生を送りたいなあ。そう思うだけで、実際はずっとその場しのぎの人生なのだけど。

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Comments

自慢じゃありませんが、わたしも伊坂さんは未体験ゾーンです(笑)。
どうもわたしは本の内容如何よりも、
作家自身に興味があるかどうかで読むことを決めるタイプのようです。
でもこういうふうに書かれたりすると気になります。
いつもその場しのぎで生きてることでもありますし(爆

Posted by: ヤヤー | 2006.07.18 at 08:16 PM

ヤヤーさん、こんばんは。
>作家自身に興味があるかどうかで読むことを決めるタイプのようです。

なるほど、そうなんですか。作家自身に興味を持つと、本の味わい方にも深みが出るでしょうね。僕はたまに、作家の容姿で選ぶことも……(笑)。

こういう事態を想像してみるのも、ふだん気づかないことを考えさせられるという点で、いいことだと思います。

Posted by: オカダ | 2006.07.19 at 06:36 PM

>作家の容姿で選ぶことも……

わたしもです(爆
桐野夏生さんなんて、なんであんな綺麗なひとがわざわざグロい小説なんぞ書くのかとか思ったりします。
こないだの川端裕人さんは、すきな顔です♪

・・・『人は見た目が9割』(未読)ってことですかね。

Posted by: ヤヤー | 2006.07.19 at 08:09 PM

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