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2006.11.29

映画『グレート・ギャツビー』

『グレート・ギャツビー』を読んでから、無性に映画の方も見たくなって、DVDをレンタルして見た。

実は大昔、TVの深夜放送でやってたのを見たのだけど、ギャツビー役のロバート・レッドフォードが対岸の灯りを見つめていたシーンくらいしか記憶に残っていなかった。小説を読むにはちょうど良かったのだけど。

ギャツビーやトムの豪邸、車、ファッション等、原作に忠実に、ということは実際の1920年代を忠実にということだろうけど、映像化してあって、圧倒された。特にギャツビー邸でのパーティーのシーンは、乏しいオカダの想像力を遙かに超えていて(笑)、大規模かつ豪華だったので驚いた。

この映画が製作されたのは74年だけど、古さを感じさせない、本当に美しい映像だった。将来次世代ディスクで発売されたら、我が家の環境を整えてもう1度見てみたいなあ。

レッドフォードはやはり本当にハンサムだった。もう少し、陰りとか内に秘めた野望とかを表現してほしかった気はするけど。デイジー役のミア・ファローも原作のイメージどおりだった。

しかしストーリーに関して言うと、映画でも小説同様ニックの視点で描かれているのだけど、ナレーションもモノローグも全くないので、この物語の持つ深さをもう一つ味わうことができなかった。その点が残念で、原作を読んでいるのとないのとでは、この映画の理解度はかなり違うものになると思う。でも、全体としてはかなりいい映画だと思う。

村上春樹さんも、『「ひとつ、村上さんでやってみるか」…… 』の質問312で、この映画について、「あまり期待しないで見たのですが、意外によくできているなあという印象を受けました。けっこう感心しました」と書いてあった。

また、この映画の脚本をフランシス・フォード・コッポラが担当しているのだけど、『「シナリオをじっくり読んでみると、「よく考えて削るべきところは削り、残すべきところは残してある」と感心してしまいます。」とも。

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2006.11.24

『グレート・ギャツビー』

オンライン書店ビーケーワン:グレート・ギャツビー

村上春樹が翻訳したスコット・フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』中央公論新社を読んだ。オカダが買ったのはもちろん愛蔵版の方。ほんとは新書版の方と、値段の差が大きいのでどっちにしようか迷ったけど(笑)。

愛蔵版は今どきの本には珍しい箱入り。装幀は和田誠さん。村上さんの書いた「『グレート・ギャツビー』に描かれたニューヨーク」という32Pの和田さんのカラーイラスト入りの小冊子もついている。これで税込み\2,730は高くないだろう。

『グレート・ギャツビー』と言えば『ノルウェイの森』で主人公の愛読書として登場してきて、村上さん自身の愛読書でもあったわけで、オカダはと言うと野崎孝訳のを買って読み始めたのだけど、最初の主人公がトムの屋敷を訪れてベランダで会話をするところで何となく中断してしまっていた(笑)。その後、村上さんが翻訳するというニュースを聞いたので、そのままにしていた。

そしたら、村上さんの『「ひとつ、村上さんでやってみるか」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける490の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか? 』朝日新聞社 の中にも同じような読者からのメールが載っていて、「そこまで読み、まるで10kmマラソンで走ったような気分になりました」と書いてあって(質問94、77p)、同じような人もいるもんだなと思った。

そして今回は、読み始めたら止まらなくなって一気に読んでしまった。本当に衝撃的なストーリーだった。人生とは、愛とは、そして今風に言えば格差とは、とあれこれ思いを巡らせずにはいられなかった。村上さんが愛読してきたのもわかる気がした。オカダも、これを学生時代に読んでいたらもっと衝撃を受けていただろうなあ。

タイトルについては、ヤヤーさんによると大貫三郎さんが『華麗なるギャツビ』と訳したそうだけど、確かにそっちの方が趣はある感じがする。映画の邦題も『華麗なるギャツビー』だったし。野崎さんや村上さんとしては「華麗なる」はちょっと違うと考えたんだろうなあ。

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2006.11.17

犬のしっぽを撫でながら

きのう、11月の第3木曜日はボジョレー・ヌーヴォーの解禁日。仕事帰りに酒屋さんに寄って、予約しておいたヌーヴォーを受け取り、夜早速飲んでみた。

Bojores

今年は天候に恵まれていい出来だという。日本のはるか彼方、フランスのボジョレー地区に降り注いだ太陽や雨などの自然の恩恵に感謝しながら、味わって飲んだ。

ボジョレー・ヌーヴォーを飲むようになって今年で3年目。たまたま行ったディスカウントの酒屋で売り出しをしていたので買ってみたのがきっかけだった。ヌーヴォーを飲むと、もうすぐ冬がやってくるなあと思う。残念ながら気の利いたツマミを用意してなくて、読みかけの本をツマミにした(笑)。

オンライン書店ビーケーワン:犬のしっぽを撫でながら

その、読んだ本がこれ。『博士の愛した数式』の作者、小川洋子さんのエッセイ集。様々な媒体に発表した文章に書き下ろしを加えたもので、中には『月刊監査役』なんて雑誌も。

昔からのファンとしては、あまりメジャーになって欲しくなかったのだけど、こういう本が出版されたのも、『博士の愛した数式』でブレイクしたおかげだろうから、良しとしないとなあ。

文章は、数の不思議について、書くことについて、影響を受け続けるアンネ・フランクについて、犬や野球の話、家族と思い出について、の5つに分類して収められている。小川さん流の、小説の書き方なども書かれてあって、とても興味深かった。

また、フランスのプロバンス地方のフーヴォー村で開催された文学フェスティバルに招かれて行ったときのことも書かれていて、そのときの体験に触発されて、以前このブログでも取り上げた『ブラフマンの埋葬』という小説を書いたという話も面白かった。

オカダは、かなり前に小川さんにお目にかかったことがあるのだけど、そのときは、ごくごく普通の真面目なお嬢さんという印象だった。この本を読んで、その印象どおりの穏やかな面を感じた。でも、内面にはいろいろなものを抱えていて、それらを小説という形で昇華させているんだろうなあ。

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2006.11.16

松山城

いろいろあって(^_^;)、すっかり過去の出来事となってしまったミニ旅行だけど、せっかくだからメモしておこう。

というわけで、城山門前まつりを見た後、ロープウェイで城山に登り、広場でお昼ごはん。

Onigiri

これは自分で作って持ってきたのじゃなく(笑)、「丁字村」というお店で買ったもの。わざわざお釜で炊いた、五穀米で握ったおにぎり。お米本来の味が生きてる感じでとても美味しかった。

Osiro01

それから、改修工事がほぼ終わって綺麗になった松山城へ行く。かなり急な階段を上って天守閣へ。松山市内が一望できる。

Osiro02

この城を建てたのは加藤嘉明で、NHK大河ドラマ「功名が辻』の第44回「関ヶ原」にもちらっと登場していた。

Kabuto

城内には様々なものも展示してあって、これは小早川隆景が用いたという兜。さすがは水軍を率いていただけのことはあるなあ。

戦国時代のことに思いをはせながら、お城を後にした。

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2006.11.15

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番

先日見たTVドラマ『のだめカンターピレ』の第5話に、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を演奏するシーンが出てきた。学生時代、クラシック好きの友だちの影響もあって、たまにクラシックも聴いていて、中でもこの曲は好きで、よく聴いたものだ。

そういえば、この曲のカセットテープがあったはずと思って押し入れの中を探したら、ちゃんと出てきた。FM放送をエアチェック(懐かしい言葉!)したもので、ピアノはウラジミール・アシュケナージ、アンドレ・プレヴィン指揮のロンドン交響楽団が演奏したもの。このカセットは、音質が優れたクロームテープだ。オカダのカセットデッキはだいぶ前に壊れてしまっていて、仕方なくCDラジカセで聴いた。残念ながらクロームテープには対応していなかったけど、どうにか聴けた。

哀愁漂う出だしから、盛り上がるクライマックスまで、やっぱり感動的な曲だ。30分ちょっとと、あまり長くないのもいいし。ちゃんとした音で聴きたくなって、amazonで探したら見つかったので早速注文する。

先日の第5話では上記の曲をAオケが演奏して、Sオケは「ラプソディ・イン・ブルー」を演奏していた。あんなふうに演奏できたらいいだろうなあ、としみじみ思った。

知り合いに音楽大学を出た人がいるのだけど、やはり音大には変わった人が多かったそうだ。部屋で、自分の周りにぬいぐるみを並べて、そのぬいぐるみたちとその日の演奏について反省会をやる人とか。その知り合いはと言うと……。

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2006.11.13

『間宮兄弟』

オンライン書店ビーケーワン:間宮兄弟

雨降りだから「読書日」にして本を読もう、ということで、江國香織『間宮兄弟』小学館を読んだ。江國さんの本は、『つめたいよるに』、『きらきらひかる』以来だから、かなり久しぶり。この本は前々から気になっていたのだけど、たまたま図書館で見つけて、速攻で借りてきた。

そして、読み始めたら止まらなくなって一気に読んでしまった。まさに「おもしろ地獄」だった。その最大の理由は、兄弟に強く感情移入したから。そして、2人の恋の行方を自分のことのようにハラハラしながら読んだ。

それにしても作者は、なんでここまでもてない男@小谷野敦 の気持ちがわかるのか不思議。徹底的に取材したのか、それとも想像力を働かせたのか。

そして、2人がとても暖かく描かれているのに好感が持てたのだけど、作者の視点は兄弟の母の位置にあるのかもしれない。この子たちの良さは私だけが知っている、というような。この小説が連載されたのは『女性セブン』ということだし。

それが、2人の恋愛対象になるような女性の視点からすると、この小説で言うと初めの方に「現に彼らを見知っている女たちの意見を総合すれば、そもそも範疇外、ありえない、スーパーで夕方の五十円引きを待ち構えて買いそう、恋愛関係には絶対ならない」と描かれているように、とても残酷だけどそれが現実、ということになるんだろうなあ。

オカダは、どちらかというと兄の明信タイプかなあ。弟の徹信のような一途さは持ってないし。時間が合えばだけど、「スーパーで夕方の五十円引きを待ち構えて買う」タイプだし orz。

佐々木蔵之介と塚地武雅が主演の映画が既に公開されていることもあって、読みながらついつい2人の顔が浮かんできた。塚地さんはまさにぴったりだと思うけど、佐々木さんはちょっと2枚目過ぎかなあ。映画を見て確かめてみよう。

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2006.11.08

城山門前まつり

週末、天気もいいのでちょっとした旅行気分を味わうため、久しく行ってなかった松山城へ行ってみることにした。

Ropeway01_1

城山ロープウェイ駅のある通り(通称ロープウェー街)に着いてみると、露店が立ち並んでいた。今日は「城山門前まつり」というのをやってるとのこと。ミカンを始めとする農産物や海産物など、いろいろな商品を売っていた。体験学習とかで、商業高校の生徒たちが売り子をやっていて、「いらっしゃいませ」と間断なく元気な声を張り上げてる様子は微笑ましかった。

Ropeway02

また、獅子舞を踊っていたり、ギターを鳴らしてフォークソングを歌ったりしている人たちもいて、お客さんも大勢いて結構な賑わいだった。

このロープウェー街は、今年の春整備工事が完了して、レンガを敷き詰めた歩道の両脇にはちょっとレトロな街灯、お店の看板が並び、アーケード、電線、入り口アーチがなくなりスッキリした。道路もわざとカーブを作り、車がスピードを上げて通り抜けできないようになっている。

この整備は松山市が実施したものだそうだが、完成まで紆余曲折があったらしい。地元の人たちの意見が一つにまとまらず、なかなか着手できなかったそうだ。そこで市側は厳しい対応をとり、地元が一つにまとまるまで放っておいたという。それではいけないということで、地元の人たちはようやく意見をまとめ、市に要請したそうだ。

大勢で何かをやろうとしても、なかなか人々がまとまることは難しい。まとまるためには、やっぱり中心となる人の存在がカギになると思う。内田樹先生のエントリーに出てきた、和尚吉三のような人間、つまり『「言い出したのは私ですから、私が責任を私が取ります」と固有名において引き受ける人間』の存在が欠かせないだろう。

オカダはこの春から、地元の町づくりのための集まりに参加しているのだけど、その集まりのリーダーさんは、まさに「固有名において引き受ける」タイプの人なので、いろいろ勉強になることが多い。オカダも、少しでもそういう人に近づけるといいなあ。

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2006.11.02

ジャズ喫茶「スウィング」

Swing01

ジャズ喫茶「スウィング」へ行った。前々から行きたかったのだけど、ちょっと遠いのでなかなか行くことができずにいた。

Paragon

店内では、JBLの伝説の名機、「パラゴン」というスピーカーが鳴っていた。かかっていたのはCDだったけど、50年代、60年代の、ジャズがもっとも輝いていた頃の音が情感たっぷりで鳴っていた。

オカダのすぐ後に入ってきたお客さんは常連さんのようで、「このサックスはコルトレーンじゃないな、だれ?」というような会話をマスターと話していた。

後から来たお客さんは「前より音がよくなったなあ」「スピーカーをちょっと持ち上げてみたんですよ」というような話をしていた。

Artpepper

オカダは店員さんにお願いしてレコードをかけてもらった。リクエストしたのはこれ。アート・ペッパー カルテットの『モダンアート』。アート・ペッパーの吹くサックスが、とてもいい音色で鳴っていた。

Photo

ブレンドコーヒーも、丁寧に煎れてくれて、とても美味しかった。チョコが付いてるのもうれしかった。美味しいコーヒーとジャズの調べ。とてもいい秋の日の昼下がりだった。もっと近くだったら入り浸るんだけどなあ。

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