『映画篇』
金城一紀 『映画篇』 集英社 を読んだ。この本のことは何かの書評で読んで知っていて、面白そうだなと思っていたので、図書館の新刊コーナーで見つけたときには嬉しかった。で、他の本も一緒に借りようと思ってその場所を離れて、少し経ってから戻ってみると、本がない orz。後から来た人が借りていったらしい。仕方なく予約して帰ったのだけど、借りられたのは3週間後だった。貸し出し期間は2週間なのに。やっぱりこれという本はさっさと確保しておかないといけないなあ。こんな田舎の図書館でも。
そんなわけでようやく読むことができたのだけど、内容は期待どおりだった。全体は5つのエピソードに分かれていて、それぞれ様々な映画が重要なモチーフとして出てきて、各章のタイトルにも映画の題名がつけられている。『太陽がいっぱい』、『ドラゴン怒りの鉄拳』、『恋のためらい/フランキーとジョニー もしくは トゥルー・ロマンス』、『ペイルライダー』、『愛の泉』。そして、『ローマの休日』が全編に渡って登場してくる。
どの話も心に染みるものだったけど、中でも第1話の『太陽がいっぱい』は、映画が好きでたまらない少年二人の話で、これを読んで無性に映画館に行きたくなってしまった。やっぱり映画館の暗闇には魔物が棲んでいるのだなあ。
最後の『愛の泉』は、とても心が暖まる話だった。今どき都会で、こんな濃密な親戚関係は珍しいんじゃないかという気がしたけど。『愛の泉』という映画があるのを知らなかったので、見てみたくなった。
金城一紀の小説を読むのはこれが初めてだったけど、作者はかなりの映画ファンらしい。その様子は、この本の期間限定の 公式サイト でも窺いしることができた。次は映画の『GO』を見てみたいなあ。
映画好きにはホントにお勧めの1冊。


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