若松進一『昇る夕日でまちづくり―日本一を目指した夕焼け課長の奮戦記 』アトラス出版 を読んだ。
著者の若松進一さんは、松山市の南に位置するある伊予郡双海町(現在は合併して伊予市双海町)で、町の職員として「しずむ夕日が立ちどまる町」というキャッチフレーズで独自の視点から町おこしを行ってきた人で、JR下灘駅のプラットフォームで「夕焼けコンサート」を企画、実施したり、「ふたみシーサイド公園」や「潮風ふれあい公園」のオープン、運営に関わったりして、過疎と地盤沈下に悩む漁村を、年間55万人もがやってくる観光の町にした立役者。
以前から「夕焼け課長」若松さんの御名前は知っていたのだけど、本を出していることを最近知ったので早速読んでみた。
若松さんは、父親の跡を継いで漁師になったのだけど、身体を壊して療養中に誘われて役場職員となり、公民館主事として精力的に働いてるうちに自分の町の夕日の魅力に気づき、それから夕日で町づくりをしようと動き出した。そして「夕焼けコンサート」を開催することを思いつき、それから部下のいない地域振興課の課長として、町づくりのために八面六臂の大活躍をする。この本には、その様子が達者な文章で生き生きと書かれている。
若松のすごいところは、なんといってもその発想力だろう。全国どこにでもある夕日を使って町を売り出そうなんて、誰も思いつかなかっただろう。
また、夕日が有名な全国の町を回って、どこも夕日を売り物にしていないことを確かめてから実行に移すという、緻密さも備えている。
さらに、予算がないため無給で、毎朝3時間、シーサイド公園の海岸を掃除したり、週2回「夕日のミュージアム」内の水槽の掃除をしたりしていて、アイディアを出すだけでなく自ら行動しているところが素晴らしい。そうやって自ら率先して動いているからこそ、新しいことをやろうとしても、初めは反対されても最後には回りの賛同を得られるのだろう。お役所という保守的な組織の中で、よくこれだけのことがやれたものだと感心する。
今現在は役場を定年退職されて、全国を講演して回ったり、大学で非常勤講師として教えたりと、やはり多忙な毎日を送っておられるようだ。
若松さんのブログ http://ameblo.jp/shin-1/
読んで、「まちづくり」という点でとても参考になり、刺激になった。我が身を振り返って、さて何ができるのか、ぼちぼち考えていくとしよう。
Recent Comments