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2009.07.29

『ジェイン・オースティンの読書会』

先日WOWOWで放送された映画『ジェイン・オースティンの読書会』を録画していたものを見た。『読書会』というタイトルに惹かれて、前から見たいと思っていたのだ。

あらすじはAmazon等にお任せするとして、簡単にいうとジェイン・オースティンの小説と、その読書会に参加する男女6人のメンバーそれぞれの人生が交錯して、とても興味深くく見ることができた。

オカダは、オースティンの小説は読んだことがなくて、『プライドと偏見』の映画を見たことがあるくらい。ちゃんと小説を読んでオースティンのことについてもよく知っていたら、もっと理解できただろうけど、それでも結構楽しめた。

「読書会」といえば、オカダは学生時代、文学愛好サークルに入っていて、毎週土曜日に読書会をやっていた。映画と同じように順番で担当者を決め、その担当者が選んだ小説(文庫本に限定していた)について語り合った。ときには、課題本を求めてあちこち書店を巡って、結局入手できなくて会に参加できない、なんてこともあった。今ならネット書店があるから入手も簡単だろうなあ。

村上春樹の『風の歌を聴け』も、メンバーのH君が課題本として取り上げたことがきっかけで読んだのだった。

そんなことを思い出していると、また読書会に参加したくなった。普通のは難しいけど、オンライン読書会という手もあるなあ。

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2009.07.16

『利休にたずねよ』

Asagao0716

アメリカアサガオの花が咲いた。いよいよ夏がきたという気がする。梅雨明けももう間もなくだろう。寝苦しい夜が続いているせいか、昼間妙にだるい。早くも夏バテか(笑)。

そんな折り、Pokeさんがブログにレビューを書かれていた 山本兼一 『利休にたずねよ』 PHP研究所 が図書館にあったので読んでみた。

主に千利休が秀吉に死を賜るまでの経過が語られている。作者は利休の茶について、「侘び茶と称しながら、うちになにか熱いものでも秘めているような、非常に艶のあるものとして捉えていて、それを虚実織り交ぜた物語を紡ぐことによって表現している。それも、時系列に沿って一直線に語るのではなく、時間も前後し、また様々な人物の視点で物語られることによって、徐々に真実が明らかにされていく。

展開がスリリングで、非常に読み応えがあり、興味深く読んだ。読み終えて、利休が目指した美の世界に触れてみたくなり、茶道の世界に興味が湧いた。一度きちんと体験してみたいなあ。

そういえば、NHKの大河ドラマ『天地人』にも神山繁扮する利休が登場した。この本でも、秀吉が茶の政治的効用について述べるところがあって、文化というものの多義性を伺い知ることができた。

この作者の『火天の城』という小説が映画化され、この秋公開されるそうだ。見てから読むつもりだけど、期待が持てそうだ。

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2009.07.10

『もったいない主義』

Porchulaka0710

わが家でもポーチュラカが咲いている。近所のホームセンターで売っていたので、深く考えずに買ってきて植えたのだけど、これは這い性で横に広がるらしい。結果的にハンギングバスケットにピッタリだった。鬱陶しい梅雨空の下、眺めていると清々しい。

映画『おくりびと』の脚本を書いた小山薫堂さんの 『もったいない主義―不景気だからアイデアが湧いてくる! 』 幻冬舎新書 が、本屋さんで目に留まったので、買って読んでみた。

著者は、「もったいない」という思いがアイディアを生むきっかけになることが多いという。例えば、「受付しかしない受付嬢はもったいない」。そこから受付嬢にパン屋さんをやってもらうことを考えて実行してしまう。そんな風に、企画、アイディアを出すということについて書かれていて、著者の発想の豊かさ、ユニークさに、とても驚かされた。

ある人の分析によると、著者は「COPS」という能力に優れているという。それは、一見何の関連性もない、別々のものを引き合わせることによって、新たな価値を創造する能力のことだそうだ。これって、内田樹先生がよく口にされる「ブリコラージュ(Bricolage)」ということとほぼ同じようだ。

そういうのはオカダのもっとも苦手とするところなんだけど、著者を真似ていろいろ空想してみることから始めるといいかもいれない。

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2009.07.02

『整形前夜』

Zeranium0702

この3日ほど、強い雨が断続的に降った。こちらの水不足もだいぶ緩和されて、ほっと一息。庭の片隅に咲いていたゼラニュームの花は、ほとんど散ってしまった。涼しくなるまでしばしのお別れ。

そんな折り、穂村弘 『整形前夜』 講談社 を読んだ。穂村さんは歌人なのだけど、オカダは短歌にはほとんど興味がない。でもエッセイは独特の味わいがあってすごく面白いので、単行本はほとんど読んでいる。

この本には、「an・an」から「産経新聞」まで、様々な媒体に書いたものの中から、主に記憶や日常について書いた文章と言葉や本について書いた文章の2種類が収録されている。

記憶や日常について書いたものの方は、まさしく「ほむほむワールド」全開といった趣だった。穂村さんの書くものの面白さは、穂村さんの感覚が普通の人と微妙にズレていて、そのズレ具合を本人が自覚していて、その微妙さをうまく掬いとって言葉にしているところだろう。読んでいて、思わず吹き出してしまうことも多い。また、オカダのようなオタクにとっては、結構共感できる部分もあったりする。

その穂村さんが数年前結婚したと聞いたときは、内田樹先生のときと同じようにショックだった。一生、喪男(独身)を貫くとばかり思っていたのに。

言葉や本について書いた文章の方では、「言語感覚」という文章に興味を惹かれた。『「一見無関係な言葉同士が別次元で響き合う」という詩的原理の根底には、我々の日常の生そのものが死という絶対的意外性を内包している、という命のメカニズムがあるのだろう』と書いてあるのだけど、これって「死は生の対極としてではなく、その一部として存在している」という『ノルウェイの 森』に出てきた文章と同じ意味ではないか。

この本は、バラエティに富んでいて、かなり濃い内容だった。本好きの人なら結構共感できるところが多いかもしれない。

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