« October 2009 | Main | December 2009 »

2009.11.19

『ラースと、その彼女』

Obanyaki1119

仕事のついでにスーパーへ寄ったら、大判焼の露店が出てたので、ついつい買ってしまった。焼きたててで、まだほかほかしていて、小豆のあんがくどくなくて程よい甘さだった。大判焼が売られるようになると、いよいよ冬がやってきたなあと実感させられる。

そんなおり、映画『ラースと、その彼女』のDVDを見た。この映画は、作家の高橋源一郎さんが週刊現代のエッセイで紹介していて、興味を惹かれた。それでDVDが出たら是非とも見ようと思っていた。

舞台はアメリカ中西部の小さな田舎町。主人公のラースは、シャイで女の子が大の苦手。周りから「彼女いないの?」と散々プレッシャーをかけられ続けたラースは、兄夫婦に、「彼女を紹介するよ」と言って、等身大のリアルドール、ビアンカを紹介する。仰天した兄夫婦は、ラースをかかりつけの医師に診てもらうのだが……。

なんと言ってもその発想のユニークさ、斬新さには驚かされた。ラースが初めてビアンカを兄夫婦に紹介するシーンの、兄夫婦二人の表情は見物。

医師の勧めに従って、兄夫婦はビアンカを人間として接し、町の人々にも協力を求める。ラースの姿は滑稽であり、笑える場面も沢山ある一方で、正直痛いと感じもしたのだけど、ラースと父や母との関係、兄とのいきさつ等、家族の問題から徐々にラースの深層心理が明らかにされたり、ラースと地域コミュニティの人々との交流が描かれたりと、非常に深い、いろいろと考えさせられる人間ドラマだった。

主演は、「きみに読む物語」のライアン・ゴズリング。兄嫁役のエミリー・モーティマーが、透明感溢れる存在でよかった。見たことある人だなあと思ってたら、『Dearフランキー』に出ていた女優さんだった。

エンディングがどういう風になるのかちょっとハラハラしながら見てたら、ほのぼのと心暖まる結末だったので安心した。

笑えて、泣けて、心にしっとりと語りかけてくるような作品だった。寒い夜にしんみりと見るのにうってつけの映画。いつかハイビジョン映像で見直したいなあ。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2009.11.13

『横道世之介』

今週ももう週末。早かったなあ。ブログサバト、とか言ってみる。

先週末BSの『週刊ブックレビュー』をたまたま見てたら、女優・作家の西山繭子さんが吉田修一『横道世之介』毎日新聞社を「おすすめの本」に選んでいたので、早速読んでみた。

時は80年代、バブル景気真っ盛りの頃の東京。主人公の横道世之介は、大学進学のため田舎から上京してくる。そして繰り広げられる大学生活が、一年に渡って描かれる。

特筆すべきは主人公世之介のキャラクターだ。ちょっと図々しいけどお人好し、どこかユーモラスで憎めない性格なのだ。そして、取り立てて大事件が起きるわけでもないけど、なんか楽しい学生生活。

この小説の特徴が、何の前触れもなく本当にいきなり描かれる、登場人物の現在の様子。それによって読者は、現在からの視点で、過去の出来事として小説の中の世界を思い浮かべることができ、そのことはより強い感懐をもたらすことになったと思う。

そして現在の世之介はというと、非常に意表を衝かれることになっていて、作者の着想がちょっとズルいとさえ思ってしまった。

主人公と同じように田舎から上京して学生生活を送ったオカダは、非常に懐かしい思いで読んだ。通り過ぎていった日々への、心地よい郷愁を感じさせてくれた、ちょっと心が温まるような小説だった。

次は、映画化も決まっていて評判のいい『悪人』を読んでみよう。こちらは大分作風が異なるようだけど。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2009.11.06

『めがね』再見

今月に入ってから急に寒くなった。寒さが苦手なオカダはなんだかブルーな気分になる。こういうときには見て元気になれる映画を見よう、ということで、ちょっと前にスカパー!e2の日本映画専門チャンネルでハイビジョン放送されたのを録画しておいた『めがね』を見た。

この映画は去年DVDで見て以来、WOWOWでハイビジョン放送してくれないかとずっと待っていたんだけど、今日に至るまでやってくれない。そんなおり、スカパー!e2の日本映画専門チャンネルで放映されるのを知って、慌てて加入した。スカパー!e2は、BS放送のアンテナで受信できるので、余分な設備投資をしなくて済んでよかった。

本編が終わって、エンドロールで大貫妙子の歌が始まるとき、思わず目頭が熱くなってきた。サントラ盤を買って、一時期ヘビーローテーションで聴いていたせいもあるのだろうけど。やっぱりほのぼのとしたいい映画だ。ところどころに散りばめられたユーモラスなシーンが微妙に笑えた。

この映画、冷静に考えるとメルヘンというか、ファンタジーに近いものがあるけど、ああいう場所でのんびりと「たそがれ」てみたい。でもやっぱり何もしないということに耐えられず、本とか読んでしまうだろうなあ。

画質は、最近の洋画なんかに比べるときれいとは言い難いけど、さすがにDVDと比べると、カメラを引いて撮ったシーン、風景等がクッキリと鮮明だった。

DVDの感想はコチラ。
http://okada.txt-nifty.com/blog/2008/05/post_b02a.html

この映画にも携わったフードスタイリストの飯島奈美さんが『シネマ食堂』朝日新聞出版という本を出したので、読んでみた。いろいろな映画に登場する料理とシーンを再現していて、70のレシピが載っている。美味しそうな料理ばっかりで、また何か作ってみたくなった。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

« October 2009 | Main | December 2009 »