『無理』
もう週末。今週も忙しかった。オカダはプレッシャー、ストレスに弱いので、久しぶりに口内炎ができてしまった。薬がまだ残っていたはずなのに、見つからない。やれやれ。
それでもちびちびと本は読んでいて、昨日読み終わったのは 奥田英朗 『無理』 文藝春秋。544ページもある分厚い本だけど、面白いので読むのが止められなくなってしまい、ついつい夜更かしすることに。
物語の舞台は、合併でできた人口12万人の地方都市、ゆめの。主人公はそこで暮らす人たち5人。市の職員の30代の男性、女子高生、詐欺商法のセールスマンの青年、スーパーの保安員の中年女性、市会議員の中年男性。
それぞれの人生が交錯しながらストーリーは進んでいくのだけど、そこに現代の日本社会が抱える様々な問題点、貧困、過疎、介護、引き籠もり、宗教といったものが浮き彫りにされていて、非常に読み応えがあった。
ただし、結末がカタルシスが得られるものではなかったのが残念だった。少しでも明日に希望が持てるようなものだったらよかったのだけど、それは現状では「無理」なのかも。
主人公たちと我が身を比べてみると、閉塞した状況という点では一緒だけど、あまり悲観的になっても仕方ないし、僅かでも明日への希望を信じているというでは救いがあるかなあ。
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Comments
オカダさん、こんばんは。
『無理』読まれたのですね~TBしてしまいました!
長編だけど面白かったですね。人物の描写が上手いと思いました。
>そこに現代の日本社会が抱える様々な問題点、貧困、過疎、介護、引き籠もり、宗教といったものが浮き彫りにされていて、非常に読み応えがあった。
私もそう思いました。それぞれで一つの話が作れてしまいそうですよね~
口内炎の具合はいかがですか?
体調の変化を知らせてくれるものですが、食事が沁みたりしてありがたくないですね。
夜更かししない方がいいですね^^;お大事に~
Posted by: Poke | 2009.12.14 06:38 PM
Pokeさん、こんばんは。TBありがとうございました。
この本、面白かったです。「群像劇」と言うんでしょうけど、様々な登場人物が巧みに造型されていて、描写も上手かったですね。ホント、普通の小説なら5人それぞれが独立した主人公になれそうですよね。
ありがとうございます。口内炎、一週間経ってほぼ治りました。食事のときに沁みて大変でした。ついつい脳を暴走させてしまいますが、やっぱり自分の身体は労ってあげないといけませんね。
Posted by: オカダ | 2009.12.15 06:37 PM
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