伊丹十三記念館
スズランの花が咲いて、ゴールデンウィークの到来を知らせてくれる。今年も予定のないまま迎えるGW。休日をいかに効率的かつ有意義に過ごすか、は一生の課題だなあ。
そんな折り、仕事で市内に出かけたついでに、ずっと行きたいと思っていた伊丹十三記念館に行ってきた。開館してもう3年になるそうだ。
着いたのは開館して間もない午前10時過ぎ。焼き杉板張りの、非常に独特な外観。交通量の激しい国道から少しそれた場所にあった。
入口脇の受付で入場料800円を払って早速「常設展示室」へ。十三の名前にちなんだ13のコーナーに分けてあって、音楽愛好家、商業デザイナー、俳優、エッセイスト、イラストレーター、料理好き、乗り物マニア、テレビマン、猫好き、精神分析啓蒙家、CM作家、映画監督と、伊丹十三という多才な人物の一端を知ることができる内容になっていて、自由に引き出しを開けたり、イラストを映した長い布を回してみたりと、いろいろな趣向が凝らしてあってなかなか楽しい展示だった。
ただ、展示物には番号が貼ってあって、説明はその都度パンフレットを参照する仕組みになっていて、ちょっと煩わしかった。
その次は、「企画展示室」。今回の企画展は「メイキング・オブ・マルサの女」で、映画『マルサの女』『マルサの女2』をテーマにした展示がされていて、映画を作るためにいろいろ勉強したり取材したりした様子、いろいろな手直しが書き込んである手書きの脚本、、自分で描いたという映画のポスター、わざわざドイツから輸入したという、当時日本に2台しかないという高価な編集機械等々、伊丹流の映画制作術を見ることができて、映画好きとしてはとても興味深かった。
その後は「カフェ・タンポポ」でコーヒーと十三饅頭。係の人以外には誰もいなくて、春ののどかな日射しを浴びる中庭を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごすことができた。
この記念館を訪れる人々は、その都度伊丹のことを思い出す訳けで、その点では伊丹は人々の記憶の中にいつまでも生き続けるということだ。
お土産に買ったのは、伊丹十三著『ヨーロッパ退屈日記』新潮文庫。この本は、以前内田樹先生が「日本人の社会と心理を読み解くための20冊」に挙げていた。1961年、俳優としてヨーロッパに長期滞在したときのことを綴ったエッセイ集。読むのが楽しみ。
また機会があったら来てみようと思う、いい雰囲気の施設だった。ときどきは収蔵庫を見学するツアーも行われているそうで、次は5月15日(土)、16日(日)、17日(月)に開催されるとのこと。各日とも、(1)11時~ (2)15時~ の2回で、定員は各回6名(計36名)というのはなかなか確率が低そうだ。その日は館長の宮本信子さんも来られるという。
そういえば、伊丹が監督した映画のうち『大病人』だけはまだ見てなかった。近いうちに見てみよう。
いよいよ5連休。お休みの人も、そうでない人も、よいゴールデンウィークをお過ごし下さい。


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