『ものすごくうるさくてありえないほど近い』
今朝方は激しい雨だった。今日はお彼岸のあけ。まだまだ肌寒いけど、確実に春がそこまで来ている気配がする。クリスマスローズの花が満開。今年はやっぱり咲くのが遅かった。
そんなおり、市内へ出かけたついでに映画『ものすごくうるさくてありえないほど近い』を見てきた。
オスカー少年は、9.11のテロで父親を失ってしまう。偶然、父の遺品から1本の鍵を見つける。袋には『ブラック』という文字が書かれており、それが人の名前だと思ったオスカーは、その鍵に合う鍵穴を探そうとニューヨーク中の「ブラックさん」を訪ねていく。
オスカー役は新人のトーマス・ホーン。新人とは思えぬ演技力だった。父親役はトム・ハンクス、母親役はサンドラ・ブロック。他にマックス・フォン・シドーなど。
映画の舞台は9.11テロから1年後のニューヨークということで、昨年の大震災から1年たった今の日本で見るのに非常にしっくるくる内容だった。
冒頭では、オスカーとまだ健在の父とが仲良く過ごす場面が描かれ、その後徐々に父親が事件に巻き込まれたときの様子がはっきりしてくるにつれ、見ていて主人公同様深い喪失感を感じ、昨年の大震災で同様に肉親を亡くした人へ思いを馳せることとなった。
そして、オスカーの鍵穴探しの過程で、様々な見知らぬ人々とのふれあいを通じてもたらされる変化の予感には、じわっと心を動かされた。
まさに佳作と呼ぶにふさわしい、心に残るウェルメイドな作品だった。たまにはこういう映画をじっくり見るのも悪くない。
監督は、『リトル・ダンサー』、『めぐりあう時間たち』、『愛を読むひと』のスティーブン・ダルドリー。
パンフレットも凝った作りだった。


Recent Comments