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2012.06.22

『雨のステイション』

Rose0622

庭に咲いた薔薇も、台風4号のもたらした激しい雨と強い風のせいで散ってしまった。こちらではほとんど被害がなくてよかったけど、各地で災害に遭われた方々にお見舞申上げます。

6月になって、ツバメが飛ぶのを見ると思い出す歌がある。それが荒井由実の『雨のステイション』。『COBALT HOUR』というアルバムに収められている。

強くイメージを喚起する絵画的センスに溢れた歌詞と、過度に感傷的になりすぎない、透明感のある旋律。聴いていると、様々な雨のシーンが脳裡に浮かんでくる。

その中に、「会える気がして、いくつ人影見送っただろう」というシーンがある。実際には、雨じゃなくて雪のステイションだったのだけど。彼女は今どうしているのだろうなあ。

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2012.06.08

『すべて真夜中の恋人たち』

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庭の紫陽花が咲き始め、こちらでは、今日梅雨入り。とはいえ、ガーディナーからおたくにすっかり逆戻りしたオカダにとっては、さほど気にならない。でも、湿気にだけは気をつけないとなあ。

そんなおり、川上未映子 『すべて真夜中の恋人た』 講談社を読んだ。川上さんは、『乳と卵』((感想はこちら)以来、気になっている作家の一人。『ヘヴン』も読んだけど、結局感想は書けず仕舞いだった。

主人公は冬子という34歳の女性で、今はフリーで校正の仕事をしている。この主人公は、人づきあいが苦手で、引っ込み思案で、かつ神経質で、その一方、仕事だけは職人気質で非常に真剣に取り組んでいる。そんなキャラクターにとても共感しながら読んだ。

冬子の対極のキャラとして登場するのが、出版社勤務の編集者、聖。仕事がバリバリできて、上司にもはっきりモノを言い、男にもモテていろんな男を取っ替え引っ替えしている。ある意味、女性として生きることの困難さを想像させるキャラ造型になっている。そんな聖だけど、なぜか冬子には親身に接してくれる。

ある日、冬子は部屋に籠もりっきりの生活を変えようと出かけたカルチャーセンターで、ある男性と出会う。そこから物語は進んでいくわけだけど、これがまたなんとも冬子らしい展開だった。

読み終わって、ふうとため息。昔感じた、あの息苦しいような気持ちを思い出し、しばし余韻に浸った。読んでよかったと久しぶりに思えた恋愛小説だった。

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