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2012.11.22

『ぼくの住まい論』&『みんなの家。』

今年もだんだん終わりに近づき、何となく慌ただしい毎日を過ごしている。ようやく年賀状の準備にも取り掛かったものの、いつもより遅くなってしまい、やや焦り気味。

そんな中、昨年11月に完成した内田樹先生の御自宅兼道場に関する本を2冊読んだ。

まずは、建物の設計者である光嶋裕介さんの『みんなの家。』アルテスパブリッシング。
光嶋さんは、縁あって内田樹先生から建築家としての初めての仕事を依頼され、それに応えるべく奮闘する。プロフェッショナルとしてのその姿勢には頭が下がる思いがして、オカダも襟を正さねばという気持ちになった。

一方、実績ゼロの建築家に依頼した先生の度量の大きさには感嘆させられた。その考え方は、『ぼくの住まい論』新潮社の方で明らかにされていて、なるほど、そういうことを考えていたのかと納得させられた。

「住まい」について語るうちに、それが人間論、社会論、果ては文明論にまで行き着くところがさすがという他ない。

いつの日か「凱風館」を訪れてみたいなあ。

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2012.11.02

『海辺のカフカ』

Viola1102

近所のホームセンターでビオラが売られていたので早速買ってきて植えた。春がくる前に、いよいよ冬がやってくるのだなあという気持ちになる。

そんなおり、ちょっと体調を崩して2日ほど寝込んだ。今回はさほど頭痛がひどくなかったので、村上春樹の『海辺のカフカ』 上下巻 新潮社 を久しぶりに読んだ。

この小説は、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』と同様に2つの物語が平行して進行していく構造になっていて、ひとつはカフカ少年の話、もうひとつはナカタ老人とホシノ青年の話になっている。

で、村上春樹の小説によくあるように、冥界やパラレルワールドが出てくるし、歩哨(センチネル)が出てくる話でもあり、ハルキワールド全開なので、春樹ファン以外にはお勧めしにくい内容だと思う。

また、『ねじまき鳥クロニクル』ほどではないにしろ残酷な場面も出てきて、その部分を読んでると病状が悪化しそうだった。

でも、読み終わってみると、全体としては15歳のカフカ少年の成長、更生の話と思われ、読む側に明日への元気を与えてくれるような小説だった。

何よりこの小説の魅力は、ナカタさんという、猫と会話ができたりするユニークかつユーモラスなキャラクターと、ホシノくんという、今までの村上春樹の小説には出てこなかったようなタイプの人物が醸し出す味わいだと思う。

で、『ねじまき鳥クロニクル』ほどではないにしろ、やっぱりいろいろな謎が残されたままだったりするのも、余韻が残る感じでいい。

そういえば、この『海辺のカフカ』は柳楽優弥主演で舞台化されたそうだ。どんな感じだったのだろう。BSあたりで放送してくれないかなあ。

で、なぜこの時期に『海辺のカフカ』なのか、については、近いうちにエントリーを書く予定です。

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