『世界から猫が消えたなら』
もう6月も半ば。梅雨に入って2週間以上経つというのに、こちらではほとんど雨が降らない。その代わりに真夏日が続いて、早くも夏バテしそうだ(笑)。庭に咲いた紫陽花の花も、心なしかひと雨待っているように感じられる。
そんなおり、タイトルに惹かれて川村元気 『世界から猫が消えたなら』 マガジンハウス を読んだ。著者は、映画プロデューサーで、『電車男』、『告白』、『悪人』を企画・プロデュースした人。作家としては本作品がデビュー作。
主人公は30歳の郵便配達員。脳腫瘍で余命あとわずか。突然現れた悪魔と、僕の周りにあるものを消すことと引き換えに1日の命をもらうという、「悪魔の契約」を結んでしまう……。
設定がユニークで、人生についていろいろ考えさせられるストーリーだった。猫好きの人、たとえば村上春樹のような人にとっては、タイトルのような世界は耐えられないだろうなあ。
あと、当然ながら映画に対する愛に溢れた部分もあって、こちらの方は強く共感した。
もしそれがなくなったら、生きていけないものが果たしてあるか、考えてみたけど、思い付かなかった。本当になくなってから、そのかけがえのなさに気づくものかもしれない。
やっぱり、活字よりは映像で見たいタイプの物語だった。そのうち映画化されるかなあ。
The comments to this entry are closed.
Comments
こんなことがほんとうに起こったら悲し過ぎるということで、読んでません。読めません。
猫、存在が完璧過ぎです。
でも、映像化されたら観る前に読みます!
こちらもきのうやっと雨が降り、ひと息ついたところです。
紫陽花の微妙な色合いは、見ていて飽きませんねえ。
Posted by: ヤヤー | 2013.06.16 06:37 AM
ヤヤーさん、こんばんは。
そうですか、猫の存在は完璧過ぎですか。だとしたら、悲し過ぎてこの本が読めないのも宜なるかな、ですね。
オカダは残念ながらそこまでの猫好きではないですが、その気持ちはわかります。
>>でも、映像化されたら観る前に読みます!
そう言われると、ホントに映像化されることを願います。
こちらでも同じ日に雨が降ってひと息つきました。この記事、雨乞い効果があったのかも(笑)。
紫陽花の花を見るというのも、梅雨の時期の、数少ない楽しみの一つですね。
Posted by: オカダ | 2013.06.17 06:30 PM