2011.05.20

朋あり、遠方より来る

Ameblu05202
本当に気持ちのいい五月の週末、アメリカンブルーを買ってきて植えた。夏に咲くこの花の色がとても涼しげでお気に入りだ。

Begonia05201
この冬の寒さで枯れてしまったと思っていたベゴニアが、わずかに生きていたので、植え替えた。これは、2006年9月に寄せ植えをしたもの。随分長く元気でいてくれたのだ。また咲いてくれるといいなあ。

Scotish05203
そんな週末に、遙々イギリスからお客様がきた。といっても、わざわざ来たのではなくてALT(英語助手)としてこちらに赴任してきていて、知人の紹介で知り合いになり、うちに遊びにきてもらったもの。

彼はイギリスのスコットランドのエディンバラから来たということで、いろいろな話を聞かせてもらった。日本文化がとてもユニークなので、興味を持っていたのが来日した理由だという。村上春樹の名前は知っていた。まだ読んだことはないそうだけど。

特に興味深かったのは、イングランドに対する意識で、スコットランドの人たちは独立したいという気運もまだまだ根強いものがあるそうだ。でも 経済力がweakなので難しいだろうとのこと。ウィリアム王子の結婚式の話題も出たけど、彼もやはりは英国王室に対して微妙な意識を持っているそうだ。

エディンバラを紹介するビデオを一緒に見たりと、とても楽しいひとときを過ごすことができた。オカダの拙い英会話力ではあったものの、8割程度は話が通じたかな。

BGMは、イギリス、じゃなくてオーストラリアのジョン・バトラー・バンド。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2009.04.23

『出星前夜』

Sarubia0423

ようやくスギ花粉の季節が終わり、先週末久しぶりにガーデニング。サルビア、マリーゴールド、ペチュニアなどを買ってきて植え付けた。そして、伸び放題になっていたラベンダー畑の雑草を取り除いた。やっぱり花は、見るだけで心が和むし、土や草花の匂いにも癒されるなあ。

Lavender04242

そして、昨年出た本で、評判のよかった 飯嶋 和一 『出星前夜』 小学館 を読んでみた。全541ページの大作。島原の乱を描いた歴史小説だけど、主人公は天草四郎ではなく、幾人もの主役級の人物が重層的に描かれていて、非常に読み応えがあった。

この小説は、島原の乱の原因を、キリシタンの反乱というより、圧政に虐げられた農民の止むにやまれぬ一揆として描いている。通常の倍の年貢を課され、それに少しでも異を唱えようものなら、キリシタンとして見せしめの極刑に付される。それに対して、遂に我慢しきれず、死を覚悟して蜂起する人たち。

読んでいて、圧制者への怒り、虐げられた農民の苦しみを思う気持ちが沸々と湧いてきた。今さらながら、「政事(まつりごと)=政治」の重要さに思いを巡らせた。今は、一応民主主義の社会ということになっているし、小説の状況に比べたら遙かにましなんだろうけど。

全体としては重苦しい内容ではあったけど、鎮圧軍を向こうに回した一揆軍の活躍する様など、スリリングで胸のすくような場面も多かった。また、こういう世の中でさえも微かな希望を抱かせるような話も盛り込まれていて、救いとなっていた。

ただ、これという主人公が定まってないので、その人物に感情移入して小説の世界にどっぷりはまるというわけにいかなかったのが少し残念だった。また、もう少し省いたり簡略化したりしてもいいかなと思える部分もあった。

とはいえ、人間とは、政治とは、信仰とは、と多くを問いかけてくる、非常に優れた小説であることは間違いないと思う。

それにしても、『ブロデックの報告書』といい、ちょっとヘビーな読書の連続で精神的に疲れた(^_^;。次はちょっと軽めのものを読むことにしよう。

| | Comments (6) | TrackBack (0)

2008.09.04

『長江哀歌』

Aster09041

もう9月。朝夕涼しくなってきたとはいえ、日中はまだまだ暑い日が続いている。郵便局でもらったアスターの種を播いたら一杯芽が出たのだけど、ほとんど虫に食べられてしまった。わずかに残ったものが成長して、色とりどりの花を咲かせた。小さくて可憐で、秋らしい感じがする。

wowowで放映された『長江哀歌(ちょうこうエレジー)』という映画を見た。舞台は、揚子江上流で建設されている三峡ダムのために水没していく運命にある古都、奉節という小さな町。ストーリーは、前半は山西省から16年前に別れた妻子を探しにやってきた男、後半は2年間音信不通の夫を探しにきた女性を軸に、ゆったりと展開していく。

猥雑な町並み、決して裕福とはいえそうにない人々。昭和30年代前半までの日本もこうだったのではないかと思わせるような光景。その中で、実直にたくましく生きていく人々の姿に心を打たれた。先日の北京オリンピックの際に垣間見た北京の様子とは雲泥の差があり、人々の格差もとてつもなく大きいようだ。

主人公の男は、妻子を探す傍ら建物を壊す仕事に携わる。上半身裸の男たちが、ハンマーを奮って家々を壊していく様子が繰り返し映され、非常に哀切を感じた。

映像は、ふた昔前の映画のようにくすんだタッチで、色も鮮明ではないけど、その分に三峡渓谷の雄大な景色や奉節の町並みが、より美しく哀しく感じられた。

音響の方も、そのままロケ中に録音したのだろう様々な音が、鮮明さを欠くけれども自然な、懐かしい感じで収録されていた。劇中、少年が歌う愛の歌(流行歌?)は、滑稽なんだけど情感たっぷりだった。

まさに、これぞ「映画」という感じ。ベネチア国際映画祭でグランプリを獲ったのも納得。

ちなみに、小谷野敦@もてない男 さんはamazomのレビューで退屈だったと書いている。奥様と二人でじっくり見るにはピッタリの映画だと思うのだけどなあ。

| | Comments (6) | TrackBack (0)

2008.07.04

『吉原手引草』

もう7月。今日は暑かった。昨日は2度もスコールのような、文字通りバケツをひっくり返したような雨が急に降り出して、すぐやんだ。ほんとに変な天気で、なんか南の島のような気候だった。これも温暖化のせいだろうか。

Asagao0702

暑くなったせいか、アメリカアサガオの花が咲き始めた。これは、去年咲いたアサガオの花からこぼれた種が、自然にを芽を出したもの。やっぱり生命力というのは偉大なものだなあ。

そして先日、図書館で借りてきた 松井今朝子 『吉原手引草』 幻冬舎 という本を読んだ。この本が直木賞を受賞したというのを知っていたので、何となく手にとってみた。

物語は、とある男が葛城という花魁の事件について様々な関係者に話を訊いて回る、という形で進んでいく。そもそもその男が誰なのかも明かされないまま、少しずつ事件の全容が明らかになっていく。そして、思わず唸ってしまうような結末が待っていた。

これは本当によくできたミステリーだった。そして当然ながら時代小説でもあり、タイトルどおり「吉原」というシステムについての親切な入門書でもあった。さらに、舞台が舞台だけに、非常にエロティックなところもあり、男と女の恋の駆け引きの様子などは、十分現代にも通じるところがあり、読み応えたっぷりだった。

この前読んだ『戸村飯店青春100連発』とは全く違って、まさに大人向けの内容で、充実した時間を過ごすことができた。これを読んだら、吉原を舞台にした映画を見たくなった。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2008.06.27

『戸村飯店青春100連発』

Bajil0627

すっかり映画熱に押されてガーデニング熱も治まった感じではあるけど、実用を兼ねてバジルを植えてみた。葉っぱから、手作りソーセージの匂いがする。そのうちスパゲティ・バジリコを作って食べたいなあ。

先日図書館に出かけて何冊か借りようとカウンターに行くと、係の人が新着の本にカバーをかけようとしているところだった。題名を見ると 瀬尾まいこの新刊の 『戸村飯店青春100連発』 理論社 だったので、ひったくるようにして借りてきて、一気に読んだ。

舞台は大阪の下町にある中華料理店「戸村飯店」。その次男で高2のコウスケと兄の高3のヘイスケとのお話。物語は、1章毎にコウスケの視点と兄のヘイスケの視点で代わる代わる語られていて、徐々に意外な事実が明らかになっていって、兄弟、家族について考えさせられる話だった。

この作品も、瀬尾さん独特の、悪い人が出てこない温かい世界。いかにも青春という感じでほのぼのと話が進んでいくのだけど、ラストは意外な展開になり、最後の場面は、「そうきたか、やられた」とついつい目が潤んでしまった。ちょっとドラマチックさに欠ける感じがしてやや物足りなかったので、是非とも続編を書いてもらいたいなあ。

| | Comments (75) | TrackBack (0)

2008.06.06

紫陽花

Ajisai0606

紫陽花の花が咲き始めた。花は季節の移り変わりに本当に正直に反応するなあ。こちらではもう5月末から梅雨入り。今年は長い梅雨になりそうだ。

もう週末。あっと言う間に一週間が終わった感じ。午後からは何か集中力が切れたので自転車で外回りに出た。今日はお天気がよく、本当に気持ちのいい一日だった。いつもなら夕方週刊文春を買いに本屋へ行くのだけど、もうそれもできないと思うととても寂しいなあ。

今晩はビールを飲みながらのんびり映画を見て、明日も天気がよさそうなので花の手入れでもすることにしよう。

あなたも良い週末を!

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2008.04.23

『世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたのか 』

Tulip04161

桜が終わって、チューリップが満開。春も、やがて初夏へと急いでいるように感じられる。

そんなおり、複数の雑誌や新聞で紹介されているのを見て、岡田芳郎 『世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたのか 』 講談社 といういささか長い題名の本を読んでみた。

「世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男」の名は、佐藤久一。彼は名門酒造会社を経営する父に請われ、若干20歳にして「グリーン・ハウス」という映画館の支配人となる。そして彼は、持ち前のサービス精神と発想力、実行力で、酒田の人々に映画を最高の状態と雰囲気で観てもらうことに心を砕き続け、ついには淀川長治をして「世界一の映画館」と言わしめるほどになる。

久一がこだわりをもって選び抜いた上映作品の数々、最新の映写音響設備、女性客を意識したきれいなトイレ。こんな映画館が近くにあったらオカダも通い詰めてしまうだろうなあ。

しかし久一は、やがて「グリーン・ハウス」も妻子も捨てて、女性と一緒に駆け落ち同然で上京してしまう。そして日生劇場のレストランで働くことになる。それから父に呼び戻され、今度はフランス料理店を始めることになるのだ。

久一の生き方の、なんと情熱的なことか。寝食を忘れて仕事にのめり込み、また魅力的な女性たちとの出会いがあり、67歳の生涯を全速力で駆け抜けたように見える。オカダの平凡な人生とは対極にある感じだ。そしてこの本の著者も同じように感じ、それ故に久一の人生を追いかけてみることにしたのだという。

もちろん、造り酒屋の御曹司という恵まれた環境にあったからこそなしえた面もあっただろうが、自分のやりたいことをとことんまで追求する精神には、感嘆するほかない。人口10万人の地方都市に、このような人物がいたということにも驚かされた。これも酒田の持つ底力なのだろう。

久一のような人が当地にもいてくれたらなあ、なんてついつい思ってしまった。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2008.03.26

『寝ても覚めても本の虫』

だいぶ暖かくなってきて、昼間は暖房がいらなくなってきた。
こちらでは、桜が咲くのはもう少し先になりそうだ。

Crokasu03261 

クロッカスも満開。

Guradiorasu03262

他に場所がなくてやや日陰に植えたヒヤシンスも、咲き始めた。

そんなおり、児玉清『寝ても覚めても本の虫』新潮文庫 を読んだ。児玉さんはつい先日終わったドラマ『鹿男あおによし』にも出演していたけど、昭和9年生まれなのだ。ずいぶん若く見えるなあ。

そんな児玉さんが本好きなのは、NHK-BS2の『週刊ブックレビュー』の司会をしていたときから知っていたけど、その著書を初めて読んだ。

「どうして本が好きになったか」という文章から始まって、児玉さんの本に対する思いが伝わってきてとても心を打たれた。

本の中でも、アメリカやイギリスのエンターテインメント小説がお好きということで、好きが高じて原書でも読むようになったほど。そのうちの何冊かはとても面白そうなので読んでみたくなった。もちろん翻訳をだけど。

オカダは結構こういった、本に関する本が好きだ。本好きの人が書く本には、共感できることが多い。読むと満ち足りた、穏やかな気持ちになれる。

| | Comments (4) | TrackBack (0)

2008.02.05

クロッカス咲いたら

暦の上では立春。まだまだ寒く風は強いけど、柔らかな陽の光に、微かに春が感じられる。

寒いのでガーデニングもずっとお休みだったのだけど、久しぶりに見て回ったら、クロッカスの芽が出ていた。花が咲く春が待ち遠しいなあ。

Crocus02051

高橋源一郎さんが『週刊現代』1/26号に書いたエッセイ『おじさんは白馬に乗って』で紹介していたマンガ、青野春秋 『俺はまだ本気を出してないだけ』 小学館を読んでみた。

主人公のシズオは、自分探しのために40歳にして会社を辞め、しばらくしてマンガ家を目指し始める。家族は高齢の父と高校生の娘の2人。ハンバーガーショップで若者に混じってバイトしながらマンガを描き、出版社に原稿を持ち込んではボツにされ続ける。そんなとき、シズオはそっと呟く。「俺はまだ本気を出してないだけ」、と。

非常に身につまされるマンガだった。はっきり言ってシズオの姿はイタい。でも、40歳になって「自分探し」をしたくなったシズオの気持ちはよくわかる。高橋さんは、『「自分探し」をしてみても、結局のところ「なにかを探している自分」が見つかるだけだ』と書いているけど、それでもやっぱりシズオは探したくなったのだろう。ほとんどの人は、そう思ってもそのまま同じ場所に留まり続けるのだろうけど。

そしてオカダも自問せずにはいられない。はたして自分は、今まで本気を出したことがあっただろうか、と。

| | Comments (12) | TrackBack (0)

2007.12.07

師走

いよいよ12月。慌ただしい時期ではあるけど、こういうときだからこそ花でも眺めて心に潤いをもとう、ということで、クリスマスも近いことだし、シクラメンの鉢植えを買ってきた。赤い色がいかにもクリスマスらしい。

Sikuramen12072

去年のシクラメンは、休眠させたまま9月に植え替えするのを忘れてしまっていた。もう来年は無理だろうなあ。

Syakoba12071

シャコバサボテンの花が咲き始めた。この花が咲くと、12月になったという実感が湧くいてくる。

寒い夜は、毛布にくるまって音楽を聴いている。最近のお気に入りは、ダイアナ・クラールの『ザ・ルック・オブ・ラヴ 』。ジャケットに惹かれて買ってみた。ややハスキーな声で歌い上げるバラード&ボサノヴァが、冬の夜の室内に響き渡って心地よいアルバムだった。中でも『ベサメ・ムーチョ』は、とても哀愁を帯びた曲に仕上がっていて、スコッチ・ウィスキーの澄み切った香りとともに心に染みいった。

また、アルバムタイトルの『ザ・ルック・オブ・ラヴ』も、アンニュイな感じが漂ういい曲だった。どこかで聴いたことのあるメロディーだと思ったら、バート・バカラックが作った、邦題『愛の面影』という曲で、1967年の007シリーズのパロディー映画『007/カジノ・ロワイヤル』の挿入歌として書かれたそうだ。

| | Comments (2) | TrackBack (0)